プリフロップでスチールの一種である「スクイーズ」の使い方・戦略・対策
テキサスホールデムではハンド2枚が配られたプリフロップですでに戦いが始まっています。
プリフロップでのミスが後々のアクションに響いてきますので、どんな状況において何をすべきか知っておくことが一番ですね。
スクイーズは複数人が参加している際に使うベットアクションの1つ、自分の強いハンドが来たときに使う戦略です。
限られた状況ですが、知っておくことで1つ引き出しが増えるので、ぜひ考え方や使い方を覚えていってください。
スクイーズとは？
スクイーズ(SQUEEZE)とは日本語で、「圧力をかける、搾り出す」という意味があります。
テキサスホールデムにおけるスクイーズは、ハンドが2枚配られたプリフロップにおいて、レイズしたプレイヤーに加えて最低1人がコールした状況で、3BET(リレイズ)をすることです。
オープンレイズに加えて、コールした人が複数いる場合、それなりには強いけど、「AA」などは3BETするので中途半端な強さが多いですね。
そこに3BETを打つことにより、更に強いプレミアムハンドなどを警戒してもらい、フォールドさせてチップを獲得する戦略になります。
オープンレイズしたプレイヤーは強い可能性はありますが、間のコールした人はほぼフォールドせざるを得ない状況になるので有利な戦略ですね。
相手次第では全員フォールドしてくれることで、ブラインドと合わせて5BB～10BBを獲得することの出来るスチールの一種です。
詳しいスクイーズの状況
では実際にスクイーズする場面ですが、簡単な状況を見ていきましょう。
6人テーブルでHJが3BBのオープンレイズ、それに対してBTNからコールが入った状況ですね。
あなたがBBでハンドは最強の「AA」が配られた場合、ここでは当然3BET(リレイズ)をする場面となります。
よく初心者にあることなのですが、本当に強いハンドを持っているのに、コールで止めて様子を見る人もいますが、ほぼどんな局面でも3BETをおすすめします。
3BETをしっかり打つ理由は、「AA」が強いのはプリフロップの時点で、実際はただのワンペアなので逆転されやすいから。
相手が「QJs」「JTs」などフラッシュやストレートが完成しやすいドロー系ハンドの場合には降ろしてしまった方が良いこともあるのです。
特にこのような前に2人入っている状況だと、コール止めすると相手がツーペア以上完成してしまう可能性が高くなるので、スクイーズでしっかり打つことが推奨されるわけですね。
実際に3BETのサイズですが3倍～4倍のレイズを返すことが一般的ですが、降ろしてスチールできるとすでに出ている7.5BBを獲得できるので、少し大きめな5倍くらいでも問題ないでしょう。
ただしこのスクイーズは、自分のスタック、持っているチップ数で上手く調整するべきですね。
もし30BB以下でトナメなどの状況では、15BBで刻むのではなく一気に入れた方がよく、3BETオールインも視野に入れておきましょう。
初心者が相手のときはどうする？
このようなスクイーズをする場面ですが、かなり悩むパターンは、前に複数人のリンプインなど入っている場合です。
コールで参加して回るような環境だと、例えば5BBのレイズを返しても、ほぼ全員コールして結局マルチウェイで戦う必要が出てくるのですね。
何度も経験していますが、もちろんある程度勉強している人だと、スクイーズのハンドがかなり強いことは分かるので、よほどのハンドを持っていないと対抗出来ません。
一応ゼロスプリフロップチャートから、先ほどの状況の場合、BBからスクイーズする推奨ハンドを掲載しておきます。
相手もしっかりとしたハンドレンジで戦っている前提ですが、ここまで強いハンドに絞ってスクイーズしないといけません。
そして相手が降りない場合は、スタックにもよりますがいきなりオールインしても良いのではないかなと個人的には思ってしまいます。
ポーカーは勝率の良い勝負、状況をどれだけ作り出せるかなのですが、フォールドしない相手に3BETを打ち相手が何かしらヒットして負ける状況がかなりツライです。
特に僕の場合は無料アプリのエムホールデムやポーカーチェイスから始めているので、このようなスクイーズを学んで試してもダメだったパターンもかなり多いですね。
ですのでもし本当に強いハンドが来た場合は、前の参加者全員をフォールドさせる気持ちでかなり大きめレイズ、むしろ全部入れ込む気持ちで良いかもしれません。
相手は微妙なハンドでもコールしてくれることも多く、運負けは当然あるのですが常に60%以上の有利な戦いが出来るようになります。
スクイーズに対するオールイン対策
スクイーズを打って相手が全員フォールドしてくれると良いのですが、コールされた場合、更にレイズを返される場合の2パターンもあります。
この場合、正直お互いがめちゃくちゃ強いハンドなので、スタックが無くなる勢いでヒットすると勝負する必要がありますね。
状況が複雑になるので、ハイレベルな人同士だとかなり読み合いになってしまうのですが、相手がどんなプレイヤーであるのかを考えましょう。
ちなみにスクイーズに対して戦えるハンドも、先ほどと同じようなハンドレンジですね。
ただし、遊んでいる環境次第ではKやAを持っているだけでコールしてくるプレイヤー、ミドルポケット・ローポケットでも参加するプレイヤーもいるので注意しましょう。
勝率自体は高いので良いですが、フロップ以降に変な強い役をヒットされ、読み間違えで根こそぎチップを奪われる可能性もあります。
一番迷うパターンがこのような「AJs」でスクイーズをして、相手から4BETが返ってきた状況。
スタックに余裕があるパターンだと40BBくらい、2.5倍の4BETが飛んできますが、もう50BBほどしか無ければこのようにオールインが飛んでくるでしょう。
基本的には4BETに対しては弱いのでフォールドすることが多い状況ですが、これも結局相手のハンドレンジ次第となります。
「AT」「A9」「KJ」などでもやってくるプレイヤーも全然いますので、ゆるい環境だとコールを検討しても良いですね。
全体のハンドからはかなり勝率の高い部類なのは間違いない状況、しっかりと相手プレイヤーの質を見極めて戦うことをおすすめします。
タイトなプレイヤーの4BETオールインは、高確率でAA～QQなど出てくるので、その場合は大人しくフォールド多めが良いでしょう。
マルチウェイが一番怖い
複数人が参加して戦うマルチウェイでの戦略、考え方の記事でもお伝えしていますが、複数人の参加が一番怖いです。
コールドコールなどのコール止めより、しっかり打ち返すのは、勝ったときの見返りも多いですし、最低でも1対1に持ち込むような考え方も含まれています。
せっかく強いハンドを引けたのに、コールで潜って相手のツーペア以上にやられるのは非常に悔しいです。
特に自分がタイトにやっていて、ルースなプレイヤーが多い環境だと、しっかりと大きめに打ち返すこともやってみましょう。
もし複数人にコールされてしまった場合でも、フロップ3枚開いた時点で勝っていそうであれば、引き続き強く打つこともおすすめ。
とにかく最後までついて来て逆転される状況が一番苦しいので、しっかりテーブルのプレイヤー傾向を見極めて上手く使ってみてください。
