複数人が参加して戦うマルチウェイでの戦略、考え方
テキサスホールデムでは最大で10人、大半は6人前後くらいがテーブルに座り戦うゲームです。
最初の持ち込んだチップが無くならない限り、テーブルで長く遊べる事が出来ますし、もし無くなったとしても決められた額をまた追加することが出来ます。
そんなチップを取り合うゲームですが、場に出たチップを総取り出来るのは勝った人だけ。
こちらでは3人以上参加した際に、どのようにして戦うか、初心者に向けてマルチウェイの考え方をお伝えしていきます。
初心者がよく間違えること
テキサスホールデムではプリフロップでの参加するハンドは非常に重要です。
基本的にはハンドレンジを参考にしてポジション別にどんどん覚えていくことで、ある程度正しいハンドで戦うことが出来るでしょう。
初心者には勧めていますが、世界のヨコサワさんが紹介したハンドレンジが見やすく、これ1つだけでも十分しっかりした立ち回りができます。
ですがこのハンドレンジの考え方は、あくまで相手が1人の場合どうするかということです。
参加者がすでに自分の前で2人以上いた場合には、最低でも3人での戦いになりますし、後ろからも入ってくるかもしれません。
そうなるとどんなハンドでも勝率は下がりますが、獲得できるチップ量は増えるので、ハンドが強いと当然チャンスが増えるので、積極的に参加したいです。
初心者が間違えやすいことは、複数人参加している中でも、おすすめされているハンド、覚えているハンドレンジの微妙なハンドを参加してしまうことですね。
そのような皆がルースな環境で、同じマークや数字が連続しただけでチャンスを狙いたくなりますが、人が参加するほど、もっと強い役を完成させる人がいることを忘れてはいけません。
戦いやすいハンド、ポジションは?
勝率が下がること、ハンドを絞ることは前提ですが、それでも意外と参加してOKな場面が多いこともあるでしょう。
2枚のハンドで考えると、先ほどお伝えした2枚のマークが同じ、そして数字が連続している状態など重なっていると非常に参加しやすいのです。
例えば「8♥9♥」みたいなステッドコネスターと呼ばれるハンド、「J♠9♠」のように間が1つ開いているワンギャッパーと呼ばれる形でも、これらは参加しやすいです。
フロップでフラッシュ、ストレート完成の可能性もありますし、後一枚で完成のドローでもベットしていくことが出来てフォールドさせることも狙えるでしょう。
あとは重要なのがポジションで、SBから時計回りにアクションをするので、複数人参加しているほど、BTNポジションが有利になります。
全員のアクションを見た後に選ぶことが出来るので、例えばオープンレイズしたUTGがフロップでも引き続きベット、他のプレイヤーが多くフォールドした場合、自分は受けてもヘッズアップになるので戦いやすいです。
3BET(リレイズ)するハンドは?
ポジションの重要性などもマルチウェイでは大切ですが、やはり本当に強いハンドであれば、プリフロップ時点で3BET(リレイズ)を選択する必要があります。
前3人など参加している場合、オリジナルレイザーはめちゃくちゃ強いことはありますが、コールしたプレイヤーたちは中くらいの強さであることが多いですね。
例えば「KT」や「66」、全然戦えるけど3BETするほどでは無いハンドで、コールドコール(オープンレイズに対するコール)が選択されます。
そこに対して自分のハンドが「AA~QQ」などの強いハンドを持っている場合は、少しでも参加人数を減らすための3BETが推奨されますね。
フォールドしてくれると、そこまでに溜まったポットを獲得できますし、強いハンドで相手が減ったことで更に戦いやすくなります。
ただ中途半端なハンドで3BETしてしまうと、数人は付いてきてしまう可能性もあるため、この辺もタイトにした方が良いでしょう。
マルチウェイでフロップ以降の戦略
あなたのハンド | 相手のハンド |
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ボードのカード | |
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フロップ以降の立ち回りですが、初心者は難しいことは考えず、チェックとフォールドを増やすことをまずは優先しましょう。
こちらの例では、あなたがUTGから「AJs」でオープンレイズして、CO・BTN・BBの3人が付いてきた状況で考えていきます。
このようなフロップ3枚が開き、ペアボードで相手のK以外は苦しい状況なので、ヘッズアップのときにはプリフロップに引き続きCBを打って相手をフォールドさせることが一般的です。
ですがこのようにコールが3人いる場合、相手に「K」持ちがいることは非常に多いのです。
要は先ほども話した、3BETするほどでも無いけど、参加したいハンドの中には、「KQ」「KJ」「KT」など、どのポジションでも多く含まれているからですね。
また♦を1枚も持っていないので、相手のフラッシュドローも警戒すべきなので、ここは大人しくチェックすべき状況ではないでしょうか。
あなたのハンド | 相手のハンド |
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ボードのカード | |
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全員チェックで周り、4枚目のターンで♦のAが開き、BBがいきなりPOT額付近の大きなベットをしてきました。
さてAがペアになりツーペアが出来たあなたはこのベットに対してコール出来るでしょうか?
正直フロップはチェックで回っていますし、同じA持ちだと引き分けの可能性が高いですが、所詮ツーペアであるのが怖いところなのです。
BBは「5」を持ってトリップスを完成させている場合、そして当然フラッシュを完成させている場合もあるので、上手い人同士のプレイだと、フォールドも選択肢に入るでしょう。
あなたのハンド | 相手のハンド |
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ボードのカード | |
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ということでワンコールしてみたけど、5枚目のリバーは「2♦」、考えうる限り最悪に近いカードですね。
1枚フラッシュの完成もありますし、一応「34」がストレートを完成させた形であり、あなたは為す術がない状態になるでしょう。
先ほどベットをしてきたBBから少しでもベット、オールインなど飛んでくるともう受けることは出来ずフォールドするしかありません。
ここでは自分に都合の悪いカードが落ちてくれたので迷わずフォールド出来ますが、「A」が落ちてフルハウスにならない限り、相手のオールイン受けること出来ますか?
結局何が怖いのかというと、ヘッズアップに比べて相手のベットがバリューに寄っていることで、ブラフが少なくなり、本当に強いパターンが多くなること。
3人中が様子見をした中でベットしてきたことには理由がありますし、勝てる自信があったからこそやったことなので、早めに諦める選択も重要になってきます。
マルチウェイも相手次第!
初心者が多いテーブルなど、リンプインからのコールで回り、マルチウェイは当たり前になります。
どうしてもそうなるとタイトにせざるを得ないですが、本当にスリーカード以上の強い役で大きくポット獲得するだけでも良いかなと思いますね。
どのような形式で戦っているか次第ではありますので、一概には言えませんが、基本的にマルチウェイは避ける方向がおすすめ。
そしてもし複数人プレイヤーが参加してきても、なるべくチェック、フォールドを増やすことですが、やはりブラフが多いプレイヤーであればしっかり受けること。
マルチウェイがつらいことはみんな知っているでしょうし、ブラフ多めのアグレッシブプレイヤー、そしてセオリーを知らない初心者は、とりあえず1発ベットすることは多いです。
しっかりと戦っていく中で、相手のプレイスタイルを見極めて、ワンペアでも戦うべき場所を探していきましょう!