初心者がプリフロップで「コールドコール(CC)」を多用してはいけない理由
テキサスホールデムでは、ハンドが2枚配られたプリフロップの時点で参加するかが非常に重要。
ポジションごとに大体の参加すべきハンドレンジを多くの人が覚えているでしょうが、細かい状況で変わってきますよね。
特にキャッシュゲームより、トーナメントでは、入賞ラインの存在・残りスタック数の状況などもあり、普段は参加するハンドでも絶対にフォールドすべき状況もあるのです。
今回は初心者がミスしやすい、プリフロップにおいてコールで参加することのリスクや危険性を詳しくお伝えしていきます。
コールドコール(CC)とは?
コールドコール(COLD-CALL,CC)とは、プリフロップでオープンレイズに対してコールで参加することを意味します。
自分より前に誰も参加していない場合は、参加費に上乗せするオープンレイズ、また参加費と同額を支払うリンプインの2択から選択します。
リンプインが使われる状況は、上級者が立ち回りの1つとして使う・スタックが少ないとき・SBからの参加など限られた状況のみです。
ですので多くの場合、オープンレイズされた際に、自分がどうするべきなのか判断することが多くなってきますね。
ではオープンレイズに対して取ることの出来る選択肢は、フォールド・コール・3BET(リレイズ)の3択から選ぶことが出来ます。
この選択肢の中で、コールを選択するアクションのことを、コールドコールと呼び、実は状況的に限られた場合にしか使われないパターンです。
コールドコールが危険な理由
では何故コールドコールがあまり良くないプレイだと言われているのでしょうか。
結果からお伝えすると、強いハンドはレイズ、弱いハンドはフォールドが基本だからですね。
例えばUTGから3BBのオープンレイズが入り、他のプレイヤーはフォールド、あなたがCOで参加する場合で考えてみます。
もし「AA」を持っていた場合、あなたは間違いなく3BETする場面ですし、「27o」などの弱いハンドはフォールドすることがセオリーで、ほとんどの人がこの選択をします。
つまり、セオリーから外れない限り、コールを選択するハンドは一番中途半端な強さであることがほとんどになるのです。
多くの場合はKハイ、ミドルポケット、スーテッドハンドなど、これは人により参加するハンドが変わりますが、とりあえず参加しようといったハンドになるのですね。
ですので、ハンドレンジを少し覚えたプレイヤーが使うコールドコールは、オープンレイズ以上にハンドが絞りやすいことが問題となるのです。
もちろん全て分かるわけではありませんし、広い範囲でコールする初心者もいますが、除外されるハンドが多いことが間違いありませんので、多少読まれやすくなるデメリットがあります。
ポジションによるハンドレンジも重要
プリフロップでのコールドコールレンジが本来は少ないですし、ある程度知ったプレイヤーが相手だと更に読まれやすいです。
上手い人ほど、自分のハンドレンジVS相手のハンドレンジ、そしてボードがどちら側に有利なのか判断しながらフロップ以降を戦っていきます。
それに加えて大事なことが、ポジションが悪い位置ではフロップ以降も戦いにくいので、かなり参加ハンドが絞られることですね。
オープンレイズをしたプレイヤーに対して、自分がインポジション(IP)にいるのか、アウトオブポジション(OOP)なのかでも大きく参加ハンドレンジは変わってくるのです。
初心者へ向けて簡単なハンドレンジを紹介していますが、世界のヨコサワさんが紹介しているハンドレンジは、かなり簡略化されたものですね。
その簡略化されたレンジを覚えている人が多いから、色が付いているハンドはとりあえずコールで参加しようとなるわけです。
ですが、更に一歩進むためには、ポジションの有利・不利、そして残りスタックなども考えた上で参加するハンドレンジを変えていきましょう。
実はそこまで知っていくと、一番ポジションの悪いSBの位置から、コールドコールするレンジはほとんどないに等しいのです。
ザックリとしたものを自分なりに作っていますが、例えば全員フォールドで回り、BTNからオープンレイズが入り、SBのアクションです。
赤が3BET、そして青も基本は3BETですが、状況により頻度でコールの分類がされており、他はフォールドなのでコールドコールが少ないことが分かりますね。
マルチウェイではもっと危険になる
先ほどの数少ないコールドコールレンジをお伝えしましたが、これでも1対1を想定された場合なので、複数人のプレイヤーが参加しているともう手が付けられません。
それほどにまで複数人で参加する際はハンドを絞る必要があり、数学的に考えると最早、プレミアハンドぐらいでしか踏み込んでいけないのではないかとまで思ってしまいますね。
例えばUTGからオープンレイズ、BTNがコール、それに対してBBでミドルポケットペアなどは、全然コールして問題ないでしょう。
BBはすでに参加費を払っていますし、コールするレンジはかなり多くあるので、例外的にコールドコールが増えてもおかしくありません。
ですがアーリーポジションから2人でも参加した場合には、BB以外のポジションはかなりフォールドの割合が上がってきますね。
これが大前提として知っておくべきことですが、無料アプリやアミューズなどの楽しみとして全然コールドコールは頻繁にされています。
危険ということは承知のうえで、フロップを見に行くため参加している場合もありますし、例えばスーテッドハンドでフラッシュ完成を狙いにレンジを広げる上級者もいますからね。
セオリーとしては複数人参加はフォールド多めですが、状況的にフロップ以降も戦えそうなら、特にスーコネなどはコールレンジに加えて良いかもしれません。
とりあえず参加を少し控えてみること
結局コールドコールを控えるべき、推奨されるコールレンジが少ない理由は、その後の戦いが非常に不利になるからです。
相手に勝てているか微妙なハンドをマージナルハンドと呼びますが、迷った際にはフォールドで良いほど、コール止めは良くありません。
実際に自分がコールした後に、後ろから大きな3BETが飛んできた場合はどうしましょうか?
これもコールドコールの弱点であり、マージナルハンドでありマルチウェイだと3BETにコールすることは出来ないでしょう。
それをあえて狙ったプレイかもしれませんし、もしそのままフロップへ進んだ場合でも、自分より強いかもしれない相手と戦う必要が出てきます。
ポジションやレンジの優位性はアクションで重要、たまたまボードと絡むと戦えますが、ノーヒットだとかなり厳しい状況になるでしょう。
初心者のうちはプリフロップの参加はしっかり見極めていきましょう。
中々勝つことが出来ない、結果が出ない多くはプリフロップで参加の時点で大きなミスをしている可能性も高いということですね。