エクスプロイト戦略を知ればポーカーで勝てる?相手に合わせた戦い方
GTO戦略とはまた違った戦略として知られているのがエクスプロイト戦略。
ポーカーはカジノ側、ディーラー側、機械などが相手ではなく、必ずプレイヤー同士が戦うゲームだからこそ人気で面白いのです。
初心者から上級者まで、ハイレートでもお金持ちが遊んでいるだけの場合もありますし、スキル差は長くやらないと見えてきません。
そんな状況の中どのように安定して勝ち続けるのか、こちらではエクスプロイトについて詳しく解説をしていきます。
エクスプロイトとは?
エクスプロイト(EXPLOIT)はWEB用語で使われる言葉、日本語では「情報の脆弱性を利用して攻撃、攻略すること」の意味で使われています。
テキサスホールデム、ポーカーにおけるエクスプロイト戦略とは、相手のミスにつけ込み攻略して戦うプレーのことです。
数学的に正しいとされるGTO戦略と比較されていますが、相手が初心者で数学的に正しい動きばかりしていても意味がありません。
セオリーを勉強した上で、戦う相手のプレイスタイルを見極めた上で戦うことも非常に重要なので、エクスプロイト戦略も必要な考え方です。
これがポーカーの面白いところであり、上手く相手のミスを見つけて戦えると間違いなく大きく勝ち越すことが出来ます。
逆に初心者の場合は、いかにバレないようにミスを減らしていくかが成長していくための考え方となるでしょう。
じゃんけんで勝ち続けるイメージ
よくポーカー戦略では「じゃんけん」で例えられることが多いです。
誰しもが知っている、グー・チョキ・パーの3種類しかない簡単なゲームですが、自分と相手がどちらも綺麗に1/3で勝負し続けると、偏りはあれど、最終的には引き分けになるでしょう。
ですが人間がずっと1/3で出し続けること出来ず、どこかで癖や連続が生じるわけですね。
簡単な話で、相手の癖に気づいて、手を開いたパーの頻度が高いことを知った場合、あなたはチョキを出す頻度を増やせば勝ち越すわけです。
もちろんこれは、事前に相手がどんな人なのか、そして実際に何度かゲームをし続けて初めて分かってくることですね。
もし今回このチョキを増やす戦略で勝ち越せたのであれば、次回もチョキの頻度を多めにして戦うことで常に有利に遊ぶことが出来ます。
注意点としては、露骨にチョキばかりを出しすぎると、相手は流石に気付いてグーを増やし続けるかもしれません。
そうならないため、泳がせるためにパーも出すし、グーも出すなど混ぜていくことが大事です。
戦う前から考えるエクスプロイト
エクスプロイト戦略は相手のミスに対して攻めることですので、まずは相手プレイヤーを観察する必要があります。
対面するライブポーカーであれば、初めて同卓するプレイヤーの場合、全くの情報がない状態ですが、有名な人であれば強いか弱いかくらいは判断出来るでしょう。
そしてオンライン系、無料アプリなどのゲームでは、相手のプリフロップでの参加率などが分かる場合もありますね。
スタッツと呼ばれますが、海外のオンラインポーカーでは、参加率(VPIP)だけでなく、3BET率、CB率など様々な数値が表示されています。
これらのように、事前に知れるザックリとした情報から、プレイヤーの傾向を把握して、その人に応じた戦い方をする必要があるでしょう。
また、テキサスホールデムの相手は1人ではなく、基本的にはテーブルに同卓する全てのプレイヤーが対戦相手であり、人数が多いほど把握するのが大変になります。
例えば全員が全く同じVPIP25%であれば、最初の段階では全く分かりませんが、1人だけ5%の人が自分の左にいるとどうでしょうか?
ここまで極端なことはないですが、フォールドで回りSB対BBになれば、あなたは間違いなく全ハンド参加でも問題なくスチールできるでしょう。
フロップ以降のアクションではどうなる?
テキサスホールデムでは参加した後のアクションは非常に重要になってきます。
それなりのハンドが入ったとしても、相手の方が強ければチップは全部取られてしまいますし、人によってハンドの参加方法は変わります。
そして一番難しいのが、ブラフの頻度やコールされる頻度の問題です。
初心者やあまりセオリーを分かっていないプレイヤーが相手だと、どんなハンドでもついてくるプレイヤーもいますよね。
逆にハンドが入らずとも、積極的にベットやレイズを繰り返しブラフで相手をフォールドさせることをメインとしたプレイヤーもいるわけですね。
全てがバランスの取れたプレイヤーは当然上手ではありますが、バランスの取れたプレイヤーだということが分かります。
結局これもプリフロップでの参加と同じで、ブラフ多めならこちらはレイズを打ち返す頻度を上げる、コールが多いプレイヤーに対してはブラフしないなどがエクスプロイト戦略となるでしょう。
ではそれに対して数学的な正しさ、GTO戦略を知る必要は果たしてあるのでしょうか?
GTO戦略とエクスプロイト戦略の違い
エクスプロイトは癖や傾向を読んで、その弱みにつけ込む作戦です。
それに対してGTO戦略は、数学的に正しいゲーム理論を突き詰めて、ミスのない負けない戦い方をすることですね。
これはポーカー業界でよく言われていますが、GTO勉強しても、結局エクスプロイトしないと意味ないよね?みたいな考え方です。
確かに相手の弱点を毎回見つけられると勝てるのでエクスプロイト多めの戦略になるはずですが、弱点の見つけ方がセオリーとかけ離れているかどうかで判断します。
ということは、細かい数字の%までは覚えていなくても、ここはブラフするシチュエーションである、あのポジションであのハンドは参加し過ぎであるなど、GTOが判断の指針になるわけですね。
当然セオリーを知り尽くしている人のほうが、相手がどれだけズレているのかがわかるので、GTOの勉強も非常に大事になってくるでしょう。
- 参加ハンドレンジ
- ベットサイズ
- バリュー・ブラフベット
- CB・ドンクベット率
- 3BET率
挙げるとキリがないですが、ポジションごとの正しい参加ハンドレンジを把握していると、相手がルースなのか、タイトなのか、ハンドがショーダウンされた際にわかりますよね。
UTGからのオープンレイズなのに「27o」のハンドが出てくると、たまに遊んでいるプレイヤーだということは明確ですが、際どいライン「A9o」や「KTo」でオープンするのかなど、微妙なラインまで見極めることが出来ます。
初心者が最初に目指すべきこと
エクスプロイトについて詳しく解説してきましたが、これを見ているあなたは初心者、もしくは行き詰まっているプレイヤーではないでしょうか。
個人的におすすめなのは、何となくでも良いので、セオリーの勉強中や上手い人のプレイを見て、何故ここはこうするんだろう?という疑問を持ち続けることです。
そして、疑問のまま終わらせず、自分の中で納得できるまで考えること、分からなければ上手な人に質問までして良いと思いますね。
例えば僕は無料アプリのポーカーチェイスやエムホールデムからポーカーを始めましたが、同じゲームでプレイして実況・配信されている上手なプレイヤーは山ほどいます。
ありがたいことに無料の教材がネット上にゴロゴロある状態ですし、Twitterで色々と教えてくれる人たちも非常に多く勉強になりました。
それに加えて僕はこのような発信までしているわけですから、下手なことは書けませんし、それぞれの項目で再確認出来て学んでいます。
自分の考えや復習としてNoteを書いているプレイヤーも多く、見てもらいたい気持ちも当然ありますが、書けるほどまで状況を分析できるのであれば上達した証になるでしょう。
ポーカーは奥が深く、僕でさえ全くの素人と言えるほどですが、あまり自分のレベルなど気にせず、自分のペースでコツコツと1つずつ身に着けるくらいの感覚で、自分に負担なく常に楽しむことが強くなる秘訣ではないでしょうか。