プリフロップのオープンレイズ額は2BB・2.5BB・3BBどれが正解?

数字

テキサスホールデムでは、様々な状況でプリフロップのオープンレイズ額、ベットサイズが変わってきます。

GTOで推奨されているオープンレイズを使っている人も多いですが、なんとなく皆やっているから合わせている人も多いです。

こちらではある程度色々な環境になれたプレイヤーに向けて、細かくオープンレイズ額について考察していきます。

なぜ違うベットサイズが使われることがあるのか、理由も含めて一つずつ考えていきましょう。

オープンレイズは基本


まず大前提としてテキサスホールデムでは参加費のBBを基準として2倍~4倍ほどのレイズで参加することがセオリーです。

参加費のビッグブラインドが支払った額が1BBとして、最低はそれと同額のコール参加もできますが、多くの場合はレイズ推奨ですね。

プリフロップのオープンレイズ額は?ベットサイズの戦略と定石

一応こちらにセオリーや戦略のことをお伝えしていますので、まずある程度知った上で、細かい使い分けを知りたい場合はそのままご覧ください。

僕もとりあえず何となく決めていたレイズ額ですが、それぞれに理由があるのでしっかりと知って使い分けていきましょう。

レイズ額はオッズが関わってくる

パーセント
まずはコールではなく、オープンレイズする理由を考えてみますが、これはある程度参加プレイヤーを絞るためにやることですよね。

1BBのリンプインでは当然多くのプレイヤーが参加してきてしまい、BBは無条件で参加出来るので相手にチャンスを与えているようなものです。

ですので何となく使っているであろう2.5倍や3倍のレイズ額は、相手にコールさせにくくすることが第一の目的ですね。

ですが大きすぎるレイズ額だと、逆に相手はめちゃくちゃ強いハンド以外受けてくれず、1.5BBのスチールしか出来ないため、ある程度コールしてもらいPOTを獲得することも重要なのです。

よくポーカーのベットサイズやアクションを決める際に、オッズが合う・合わないという言葉が使われますが、すでに入っている参加費1.5BBをGETするために投資しすぎるのはオッズが合わないですよね?ということ。

逆にコールする側は、いい感じのサイズでそこそこなハンドだとオッズが合うため戦うことが出来るというバランスで成り立っているのです。

その丁度いいバランスが2BB~4BBの間であることから、多くの人はこのベットサイズを使うことがほとんど、どの環境でもこれは変わりません。

細かい数字などは割愛しますが、GTOwizardなどのレイズ額はオッズ的に最適であるベットサイズが推奨されています。

重要なのは相手のコール・3BETレンジ


状況別で最適なレイズ額をお伝えする前に、テキサスホールデムは同卓しているプレイヤーからどのようにしてチップを引き出すのかを駆け引きするゲームです。

プロや上級者が多いテーブルで変なレイズ額を使っていてもまずボコボコにされ、プリフロップ時点で間違えだらけになるでしょう。

ですが相手がコールの多い初心者の多いテーブルだと、微妙なハンドであれば2BBオープン、「AA」などのかなり強いハンドだと4BBオープンなど強さによって変える戦略も出来ますよね。

本来ならハンドの強さによってレイズ額を変えるのはバレバレになりますがそれは相手次第です。

また極端な例として初心者を出しましたが、2.5BBにするか3BBにするのか微妙なラインだと、相手のコールレンジ・3BETレンジ次第で決めるべきことかなと思いますね。

例えば環境的にアーリーからBTNまでは2.5BBオープン、SBからは3BBオープンなどが主流のテーブルで、4BBオープンはどうでしょうか?

先程もお伝えした通りある程度マージナルなハンドでコールしてもらうことも大切なので、不審に思いフォールドされ、相手にされない可能性もありますよね。

そして強めのハンドのプレイヤーにはレイズを上乗せされ痛い目を見ることもあるでしょう。

当然後ろから3BETされることは多いので、ガンガンリレイズをするプレイヤーがいる場合は、最初のアクションから高いPOTにならないように注意するためにも安いレイズから入ることが推奨。

結局はテーブル内で他のプレイヤーがどのようなスタイルなのかで、レイズ額は一定にすべきかなど変わってくるでしょう。

スタック量で変えるのは間違い?

オールイン
更に注意すべきことなのですが、多くのプレイヤーはスタックが多いと大きなレイズ額、スタックが少ないとレイズ額を安くする傾向にあるということで、自分もそれに対応すべきということ。

実際そうなることは多く、200BB持ちのディープスタックではアーリーからのオープンは2.5BBが推奨、100BBだと2BBが推奨などPOTが膨らむ関係で変わってくるでしょう。

そしてスタックが少ない状況ではBTNやSBですら3BBオープンなど高すぎて推奨されません。

これはオッズ計算の意味合いよりも、「3BETオールインされたらどうするの?」という意味合いが大きいのです。

例えばトーナメントで残り20BB、オープンできそうな状況で3BBなど強めのレイズをしても、相手からの3BETには対応が厳しいですし、フォールドするプレイヤーも増えてきます。

同じ降ろせるなら2BBで十分ですし、相手もコールしやすくなるので、強いハンドで戦っていけることが出来ますよね。

ですのでスタック量を目安にオープン額を変えるよりも、少ないスタックだと相手のコール・3BETレンジが変化するから結果的にオープン額を変えざるを得ないという認識が良いのかもしれません。

何も考えずに淡々とやるのではなく、特にライブポーカーや初心者が多い環境などは、毎回ポジション・ハンド・相手でベットサイズをいい感じに変えるプレイも必要ということですね。

状況別のオープンレイズ額一覧

チェックリスト

状況 BTN/SB以外 BTN SB
6MAX/キャッシュ/100BB 2BB 2.5BB 3BB
6MAX/キャッシュ/200BB 2.5BB 2.5BB 3BB
9MAX/キャッシュ/100BB 2BB 2.5BB 3BB
8MAX/MTT/100BB 2.3BB 2.3BB 4BB
8MAX/MTT/30BB 2.1BB 2.1BB 3.5BB

こちらでは一応GTOwizardの状況別おすすレイズサイズを元にして纏めていますので、GTO的にはどのようなサイズが推奨されているのか参考にしてみてください。

特徴的なのはSBのオープン額が大きいことで、後ろはBBしかいないですが、もしコールされるとポジションがないことに加えてBBのディフェンスレンジも広いです。

ですのでスチールする目的、相手をフォールドさせることを考えた他のポジションより大きめのベットサイズになっていますね。

海外キャッシュだとレーキを払うのが損だとブラインドチョップと言って戦わず引き分けにすることもあり、積極的に戦いたくない場面なのです。

プレイしている環境、そして自分の後ろ側のプレイヤーがどのようなスタイルか見極めて大きめなベットサイズを使いましょう。

それ以外アーリーは基本的に安めのことが多く、アンティありだとしても2.5BBくらいからオープンしていくことを推奨します。

結局は状況次第で変えること

方針
僕も勉強段階ではありますが、オープンサイズが重要というよりも、思考停止でずっと同じサイズは控えるようにということですね。

大体は同じサイズで良いのですが、日によって変えることもあるでしょうし、テーブルのプレイヤーレベルでも大きく変わります。

3BETが頻繁に飛び交うテーブルの場合は当然安くしておいたほうがフォールドする際の損失が少なくなります。

逆にタイトフォールドしてくれる人がBBにいる場合は、少し高めに打つなどいい感じにテーブルにより調整してみましょう。

無料アプリで遊んでいると、2.5BBよりもどこからでも3BBオープンレイズしている人もかなり多いですし、それが間違いとも言えません。

そのような環境であれば自分がそれに適応しないといけないので、十分勉強になりますからね。

リングゲーム、キャッシュゲームだとそこまで大きく変わりませんが、トナメだと常にプレイヤー人数やスタック数も変わるので工夫が大事。

ぜひうまく調整して引き出しの一つとして色々なことを試してみてください。