テキサスホールデム「ヘッズアップポーカー」のルール・仕組み・戦略
テキサスホールデムではテーブルに複数人のプレイヤーが参加して遊ぶのが一般的です。
すべてのプレイヤーにハンドが2枚配られた段階で参加するかどうか、チップを出して決めるため、実際に戦う人数はその時になってみないと分かりません。
強いハンドが来るまで待ち続けても良いのですが、問題は人数が少ないときで、回ってくるのが早く参加費が負担になるので積極的に参加する必要があります。
特に1対1で戦うヘッズアップでは普通のテキサスホールデムとルールや戦略も変わってくるのでぜひ覚えてみてください。
ヘッズアップポーカーとは?
ヘッズアップポーカーとは、トーナメントでもキャッシュゲームでも、1対1で戦う場面のポーカーを意味します。
Heads-Up(HU)と表示されることも多いですが、普段やっているテキサスホールデムとは大きく戦い方が変わります。
その理由として、当然相手が1人しかいないので、お互い多くのハンドで参加する必要があること、読み合いなどがかなり難しくなってくるのですね。
ある程度の流れ、セオリーくらいは知っておかないといつの間にか押されて負けてしまうことも多いのではないでしょうか。
実際僕も色々と調べましたが今でも正解は分かりませんし、誰とどんな状況で戦っているのかで大きく戦略は変わってくるでしょう。
ただし基本的なルールや考え方は共通すると思いますので、注意点なども踏まえて詳しくヘッズアップについて解説していきます。
アクションの順番だけに注意
基本的なテキサスホールデムのルールでは、BBを払っている左のUTGから時計回りでプリフロップのアクションが始まります。
そしてフロップ以降のアクションはSBから時計回りになるので、BTNが最後のアクションとなり有利なポジションと言われていますね。
カードを配る順番も基本的にはSBから配られ、BTNが最後となるのでディーラーさんもBTNが置かれている位置をしっかりと見てから判断しています。
ですが2人しかいない場合の問題は、BTNとSBのポジションが同じことで、少し順番がややこしくなるのです。
このようにカードが配られる・フロップ以降のアクションはBTNが最後というルールが優先されるので、先にBBからカードが配られます。
プリフロップのアクションは当然SB(BTN)からになりますが、フロップ以降のアクションはBBが先になるので注意しましょう。
ですので有利なポジションは間違いなくSB(BTN)であり、BB側はコーラーにもなりますし、アクションが先になるので少し動きにくくなります。
お互いのハンドレンジが広くなるため、このようなポジションの関係性、アクションの順番は必ず把握しておきましょう。
ヘッズアップポーカーの始め方・ルール
最初からヘッズアップで1対1の勝負をする際に決めることは、最初のスタック数とブラインドの上昇時間・上昇率ですね。
大体の場合は100BBや150BBなどをお互いが持って、30分ごとなど徐々にブラインドが上がっていくパターンが多いのではないでしょうか。
・お互いが10,000点(100BB)持ち
・最初のブラインド50/100
・30分後には100/200などに上昇
このようなルールで、時間制限内にチップが多い方の勝ち、もしくはどちらかがスタック0になり飛ぶまで続ける勝敗の決め方があります。
一般的にはブラインド上昇も決めて、どちらかが飛ぶまで決着をつけることが多いですね。
SB・BBの推奨ハンドレンジ・オープン額は?
では実際にアクションの流れをGTOwizardを参考にしていきますが、100BB持ちの場合でSBはかなり広いハンドで参加することが推奨されています。
理由は当然ですが相手が1人しかいないことに加えて、SB側が有利なポジションなのでよほど弱いハンド以外は積極的に参加していきたいです。
オープンレイズ額の推奨は2.5BBとなっていますが、スタック量が50BBを切ってくると2BBが推奨されていることもあるので、どちらかを選ぶ形が適切と言えるでしょう。
スタックに余裕があるときにはしっかりと参加するべき、ハンドを絞る必要はなく、積極的に戦うことをおすすめします。
それに対してBBのレンジですが、参加する半分くらいのハンドは3BETを打ち返すことが推奨されているのです。
緑がコール、青がフォールド、赤が4倍の10BBを打ち返せということになっていますね。
この理由はポジションの関係もあり、基本的にはフロップ以降が不利になってしますので、しっかりと3BETを打って降ろすor主導権を持つなどしないと、SB側にやりたい放題されてしまうから。
もちろん相手によりこの割合は大きく変えていいと思いますが、ほとんどコールでは打ち返したときだけ強いとバレてしまうので、できれば3BETも広いレンジでやってみることをおすすめします。
SBのリンプインは有効なのか?
ここでもう一つ知っておくべきことは、2人だからSBからコール参加のリンプインも使って良いのでは?ということ。
一応リンプインも混ぜる戦略としては当然オープンレイズの方が割合は多め、参加する4回に1回くらいはリンプも混ぜて相手を惑わす戦略もありですね。
ただしリンプを使う際には当然ですが強いハンドも少なからずリンプレンジに混ぜる必要があり、弱いハンドだけでリンプすることはハンドが読まれてしまうのでおすすめしません。
ですのでリンプを使うのであれば全レンジで少しずつ混ぜて相手の対応を難しくすることが出来るでしょう。
リンプインされた場合は、BBはチェックで全ハンド参加することは可能ですが、強いハンドではしっかりレイズが推奨です。
レイズ額に関しては4BB・6BB・10BBなどの割合がそれぞれありますので、ここも相手次第でサイズを変えていくべきということでしょう。
フロップ以降の戦い方、ベット方法
よくヘッズアップではアグレッシブに戦えと言われますが、基本的にはブラフの頻度を増やす方向になるでしょう。
というのもお互いのハンドレンジが広いこともあり、弱いハンドでもかなり戦うため、チェックで回っても負けるパターンが多いのですね。
例えば普通に6人テーブルのUTGなどからの参加ハンドはAハイ・Kハイ・ポケットペアなど、そもそも強いです。
ブラフせずともハイカードで勝つ可能性も高いですが、例えば「95o」で参加してヒットしないと負ける可能性も高いですよね?
逆に微妙なハンドで相手から打たれるとかなりのプレッシャーになるので、お互いにベット・レイズなど上手く駆け引きをやっていくべきでしょう。
特に知った相手など、長時間プレイする場合は必ず癖などが出てくる可能性もあるので、それを読む・隠すこともヘッズアップの醍醐味と言えます。
トーナメント終盤のヘッズアップ
普通にフロップ以降で戦うポーカーが出来るのはお互いにスタックが十分にある場合の話。
どちらかのスタックが小さい場合、ブラインドが上昇して10BB前後しか持っていないトーナメント終盤のHUなどは当然オールインが絡んでくるのです。
相手のSBからいきなりオールインする場合もあるでしょうし、SBのリンプやオープンレイズに対してBBがオールインすることも非常に増えてきますね。
この場合はトーナメント特有の賞金期待値のICM・パワーナンバーの考え方などが絡んできますので複雑になりますが、多くのハンドでオールインすべきということは覚えておきましょう。
あまり分かっていない場合、5BB前後しかないのに2BBオープン・コール止めなども見かけますが、結局オールインすることになるので、最初から全部入れてプレッシャーをかけることも大事ですね。
特に1対1はオールインで降ろすこともかなり大事になってくるので、20BBを切ったくらいからプリフロップでのオールインも視野に戦っていきましょう。
状況や対戦相手で大きく結果が変わる
僕自身もヘッズアップを多く経験しているわけではありませんが、スタックが多くブラインドが緩やかであるほどスキル差は出やすいと思います。
ただしポーカーはやはり運が絡んでくるゲームですし、8割・9割勝てるわけではありません。
上手い人でも初心者とのヘッズアップで6割~7割の勝率とも言われているので、全然1回だけの勝負であればルールを覚えたての初心者に負けることもあるでしょう。
ですが長く上手な人と戦うと間違いなく負けるでしょうし、ヘッズアップでのスキルを身に着けるには、強い人と戦い学ぶことが一番です。
GTOwizardなどで正しいプレイラインの座学なども出来ますが、人により大きく立ち回りが変わってくるので実戦経験も大事になると思っています。
今回は簡単にルールやセオリーをお伝えしましたので、これを元にして色々と工夫して戦ってみてください。