OOPがターンから打つ「プローブベット」の使い方と対策
テキサスホールデムではどのポジションでどんなベットをするのか、状況別やベットする目的で呼び方や役割が変わります。
多くの人が知っているのはフロップでアグレッサーが打つCBですが、「プローブベット」とは一体どのような状況で使うのでしょうか?
こちらではプローブベットをいつ使うのか、理由や目的について詳しく解説をしていきます。
ほとんどの人が自然と使っていることも多いですが、しっかりとベットする理由を持ってプレイしていきましょう。
プローブベットとは?
プローブベット(Probe-Bet)とは、アグレッサー(オリジナルレイザー)がCBを打たなかった場面で、ターンからOOPのプレイヤーがベットすることを意味します。
例えばBTNからのオープンレイズに対して、BBがコールした場合、基本的に3枚開いたフロップでは、BBがチェックでBTNに手番を回します。
そこでBTNがCBを打たずに、ターンに移行した際に、BBからアクションが始まり、そこでベットをすることです。
プローブ(Probe)とは日本語で「探索、調査」の意味があり、アグレッサー側が強いのか弱いのか、確認の意味を込めたベットと考えると分かりやすいでしょうか。
多くの場合はローボードで、コーラー側に有利な状況で使われるベットで、もし自分が絡んでいなくても、相手がフォールドしてくれる可能性があります。
注意点は、相手のCB率で、強いハンドでもチェックで様子見をするプレイヤーだとレイズを打たれ返り討ちにあうので、注意しましょう。
プローブベットを打つ一連の流れ
概要だけ先に伝えましたが、少し分かりにくいかもしれませんので、しっかりともう一度流れを確認していきます。
このようにBTNからのオープンレイズに、BBがコールドコールする局面で考えていきましょう。
・フロップ3枚が開く
・BB側からアクション(OOP)
・ドンクになるので基本はチェック
・IPのBTNはCBorチェック
BTNのハンド | BBのハンド |
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ボードのカード | |
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実際のハンドがあるとより分かりやすいと思いますが、いわゆるローボードでBB側に有利である状況で、BBがチェックを選択。
そしてもしあなたがBTNでこのハンドの場合強さを引き続き主張するCBを打てますか?
正解といいますか、ダイヤも抑えておらず、ストレートドローもフラッシュドローもないため、このハンドの場合はほぼ100%チェックがGTOでは推奨されている状況です。
もう少しバックドアのドローがついているくらいだと打てるのですが、CBは打たずにチェックが選択されました。
BTNのハンド | BBのハンド |
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ボードのカード | |
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フロップはチェックで回り、ターンでは4♥が落ちて、4が強くなっただけで他のフラッシュやストレートは全く進展のないボードですね。
OOPであるBB側のアクションですが、ここでのベットをプローブベットと呼び、オリジナルに対してプレッシャーを与えることが主な目的。
「あなたオープンしたけど、もしかしてハンド絡まなかったですか?」
これを確かめるための調査ベットということでこの呼び方がされています。
BB側のQ7sは6のガットショット、現物がリバーで出るとギリギリという状況で決して強いとは言えませんが、ここはプローブベットで相手へプレッシャーを与えるべきですね。
BB側がターンで打つレンジはこのような感じ、赤い部分がベット推奨されており、数字が低いハンドほどほとんどがベットです。
ヒットしていないAハイやKハイなどのチェックが多いのは、ハイカードで勝っている可能性もあり、ショーダウンバリューがあるからですね。
ベットサイズですが、CBで打たれる1/3ベットよりも大きいサイズのハーフPOTベット、もしくはPOT75%ベットが推奨され、丁度KToのようなハイカードを降ろしたいベットになるでしょう。
小さすぎるとKハイなどもついてきてしまうので、調査と言っても、どのへんを降ろしたいブラフなのかも意識すると使いやすいでしょう。
プローブベットにどこまで抵抗するのか?
プローブベットを打つ側は、OOPでボードとハンド次第と分かりますが、オリジナル側がどこまで抵抗するべきかも見ていきます。
先ほどのプローブベットに対して、こちらはBTN側のアクションで、青い部分がフォールドのレンジになっています。
解説に使っているKToは全くヒットしておらずドローもない状態なのでほとんどがフォールド推奨で、KハイやQハイのドローすらない状態だと諦めることが多くなるということでしょう。
逆に意外なのは、Aハイなどほとんどフォールドするレンジがなく、AKo~A9oなども踏ん張ってコールすることが推奨されています。
BTNのハンド | BBのハンド |
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ボードのカード | |
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ではここではAToがコールしてきて、リバーまで進みJ♥が落ちた状態で最後までアクションの推奨を見ていきます。
プローブベットを打ったので主導権はBB側にありますが、ここではヒットしていると当然踏ん張ったハイカードに向けて更にベットすることがおすすめされていますね。
全体的にベット多めにはなっていますが、Q7sの場合は綺麗に滑っているので、半分くらいは諦めチェックしても良いとされています。
ですがハンド単体でもベットは半分くらい頻度としてありますし、全体的にもベット多めなので、ハーフPOTほどのブラフベットもありでしょう。
最後にプローブベット、リバーでもハーフPOTと打たれたBTN側のアクションですが、このように見事に対応がバラバラになっています。
「ATo」に関しては6割コール、そして4割フォールドという微妙なハンド、もうこれは相手プレイヤー次第で変えていくことが正しいアクションになってくるでしょうね。
実際にバリュー過多な環境、強いハンドでしかベットしてこないような状況であれば全然フォールド多めで良いと思います。
もちろんこのように打たれた場合でもブラフが全然あり得るので、5でも8でもヒットしているとしっかりとコールでキャッチしていきましょう。
大人しくチェックで回す環境が多い?
プローブベットについて、そして状況をひと通り解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
本来はこのようなボードやポジションによる打ち合い、ブラフをどのようなタイミングで使うかがテキサスホールデムでは面白いですが、全てがこのような状況とは限りません。
例えば初心者が多いアプリなどでは、フォールド推奨のKToはほどんど降りません。笑
タフコール、悪い言葉ではフィッシュコールとも呼ばれますが、上の数字を持っているほど、最後まで見に来る傾向は特に初心者に多いですね。
ですので自分がヒットしていない状態でプローブベットを打ってもあまり意味がありません。
プローブベットは引き出しの一つとして知っておくべきですが、相手プレイヤーや遊んでいるテーブル環境などを全て把握した上で、しっかりと最適であろうアクションを選んでいってください。