初心者が間違いやすい!オールインの仕組み・計算方法・タイミングは?

2022年8月5日

オールイン

ポーカーの醍醐味とも言える、持っているチップを全て賭けるオールイン。

海外のドラマや映画でも、かっこよく全てを入れているシーンを見かけるのではないでしょうか。

ただ実際テキサスホールデムでは、オールインするタイミングは限られており、上手な人は全て計算した上でやっていることなのです。

初心者はとりあえず強いハンドでオールインして、負けることもあるでしょうし、何故か勝てないと思う人も多いかもしれません。

今回はそんなオールインをする仕組みや簡単なセオリーをお伝えしていきます。

タイミングを覚えるだけでも効果的に使えるので、ぜひ参考にして取り入れてみてください。

オールインでチップを得る仕組み

重要
オールインは手持ちのチップを全て出すこと、ノーリミットホールデムでは、制限や上限なく、どのタイミングでも可能なアクションの一つです。

注意点は、持ち込んだチップ量のみであること、テーブルを一度離れるまでは決められた枚数しか持っていません。

相手に勝って増やしていればその分オールインできる額は増えますが、結局受ける側のチップ以上は得ることは出来ないのです。

実際にチップを手元に置くライブポーカーでは特に分かりにくいですが、同卓している人たちのチップ量の把握が非常に大事になってきます。

アミューズメントやアプリでは点数(ポイント)、海外では$換算で計算されますが、共通して参加費であるブラインドを1BBとして、何BB持っているかを基準にすると分かりやすいです。

このようにテーブルに座っているプレイヤーのスタック数はバラバラで、オールイン勝負に発展した相手により獲得できるチップ数は変わります。

例えばあなたがUTGから50BBのオールインをして、10BBを持ったSBがコール、他のプレイヤーはフォールドしたとしましょう。

その場合、勝っても10BBしか貰えませんし、負けても40BBは返ってくることが、オールインの仕組みになります。

複数人のオールインが入った計算方法は?


少し複雑になるのが、スタックがバラバラな複数人のオールインが入った状況です。

先ほどと同じく、あなたがUTGから50BBのオールインを仕掛けて、SBがコール、そしてBBまでコールしてきました。

ですがよく考えると、SBのプレイヤーは10BBしか持っていないため、UTG・BBに勝ったとしても10BBずつ、合計で30BBにしかなりません。

そして残った40BBずつの80BBはどうなるのかというと、SBは関係なく、UTGとBBで強いほうが全て獲得する仕組みなのです。

この考え方が「サイドポット」と呼ばれ、混ざらないように分けて考え、一番持ちスタックが少ない人に合わせて考えると計算しやすいです。

SBが一番強かった場合は30BBとブラインドやアンティがSBに入り、残った80BBはUTGかBBで強いほうが総取りとなります。

もちろん3人の中でUTGのあなたが一番強かった場合は、110BBに加えてブラインドなども全て総取り出来るのがオールインの仕組みですね。

もし複数人のオールインで、サイドポットが発生したときは、誰に勝っていれば何BB貰えるのかを把握しましょう。

1人がオールインでも勝負が進むパターン


もう一つ覚えておくべきなのは、1人のオールインが入っても、残り2人以上がコール止めした場合、普通にアクションが進むことです。

例えばあなたがUTGから3BBのオープンレイズに対して、3人がフォールド、SBが10BBのオールインを仕掛けきました。

これに対してBBも10BBのコール、そしてUTGのあなたもコールで止まった場合、SBのハンドは伏せたまま、UTG対BBの勝負が普通に開始するのでフロップ3枚が開かれます。

トーナメントなどで共闘してSBを飛ばしたい場合、お互いがチェックで回して、余程強いハンドが出来ない限り戦わない選択肢もあります。

ですがスタックに余裕があり、お互いに40BB以上裏に持っているので、普通にフロップ以降はいつも通りのアクションで問題ないでしょう。

仮に相手をフォールドさせて、SBに負けていても10BBしか失いませんし、あまり気にせずBBに勝っているかどうかを考えてプレイすることをおすすめします。

リングゲームでオールインするタイミング

テキサスホールデム
ではそんなオールインですが、強いハンドが来て絶対に打つわけではありません。

大きすぎる額は割に合わない勝負になるので、ほとんどのプレイヤーがいきなりオールインすることはありません。

特にリングゲーム、海外ではキャッシュゲームですが、基本的にはアンティがなく、地道にチップを増やしていく戦いがほとんどです。

多くの場合は100BB~200BBなど、最低賭け額の100倍以上を持って戦うことが普通なので、いきなり100倍のオールインはやり過ぎですね。

全員フォールドで、SBとBBが支払った1.5BBは儲かることになりますが、割に合いません。

ですのでリングゲームでのオールインは、自分の持ちチップが20BB以下になったときのプリフロップオールイン、もしくは誰かのレイズに対して3BETオールインなどが一般的です。

またフロップ以降でPOT額が自分の残りスタックより大きくなる場合は、オールインして割に合う状態と言えるでしょう。

例えばPOTに10BBしか入っていないのに、90BBのオールインを打ったとしても、弱い相手にはフォールドされ、強い相手にはコールされることが問題なのです。

バランスが悪く、割に合わないことをしているので、初心者はいきなりオールインすることはあまり利益的ではないことを知っておきましょう。

もちろん身内や知った仲間と戦う際に、意表を突く作戦として取り入れるなどは全く問題なく、むしろ効果的かもしれません。

トーナメントでオールインするタイミング

順番
続いてトーナメントですが、こちらはリングゲームと違い、必ず最後はオールイン勝負です。

もしオールイン勝負で勝ち続けると優勝や入賞が見えてきますし、逆にチップを全て失うとバストアウト、「飛ぶ」と呼ばれ敗退が決まります。

僕も慣れないうちは分からなかったのですが、支払うべきブラインド、そしてアンティがどんどん上昇していくのがトーナメントの仕組みです。

ボーッとしてフォールドし続けてもジリ貧になるので、どこかでチップを増やすために戦っていく必要があります。

トーナメントの場合、スタックに余裕がある序盤は、リングゲームと同じような戦い方、フロップでの打ち合いが基本となりますね。

通常と同じようなオープンレイズ額2.5BBや3BBからスタートすることが一般的です。

そこでオールインするタイミングですが、リングゲームと同じようにポット額とスタックが同じくらいになれば検討しても良いでしょう。

もしプリフロップで打つなら、20BB以下くらいが目安となりますね。

ギリギリの5BBくらいまで粘るプレイヤーも多いですが、結局10BB前後でもフロップ以降まともに戦えないので、良いハンドが入ればオールインが正しい判断となるでしょう。

もちろんですが、入賞ギリギリの場合は、わずかでも残した方が良いので、最後の強制参加になるまでフォールドし続けることも大事です。

圧をかけるためのオールイン

プレッシャー
それぞれでタイミングをお伝えしましたが、オールインをする理由は、本当に強い、もしくは相手にプレッシャーを与えるブラフの2種類です。

本当に強い場合でも大きすぎる額は相手が降りてしまうので良い感じのベットがセオリーですが、自分がかなり強く、相手がワンペアなどで受けてくれそうであればオールインで良いでしょう。

逆に圧をかけたい場合は、積極的にオールインをしていくのも1つの作戦です。

例えばトーナメントで圧倒的なチップリーダー、あと1人飛ぶと入賞などのラインだと、オールインしてスチールし放題になりますね。

「AA」や「KK」でさえ、どんなハンドに2割くらいは負けてしまう可能性があるので、入賞額が高い場合はほぼフォールドしてくれる状態。

もちろん相手が飛ぶのを怖れているように見えた場合など、積極的にオープンして、フロップ以降も打っていく作戦はかなり効果的でしょう。

自分のハンドが弱くても実際はほぼ関係なく、状況だけで相手をフォールドさせるタイミングがあるのはトーナメントの面白いところですね。

初心者は無理に圧をかけなくても良いですが、そのような戦略をもってオールインを連発しているプレイヤーもいることを知っておきましょう。

ギリギリまで諦めないこと

諦めない
オールインの仕組みやタイミングについてお伝えしましたが、注意すべきはオールインコールや自分の前に参加プレイヤーがいる場合ですね。

相手から攻められている場合、コールするにはしっかりとした強いハンドでないと、受けることは難しくなるでしょう。

例えば誰かが2BBのオープンレイズをした後に、10BB前後の3BETオールインする場合なども、相手プレイヤーがどんなハンドで入っているのかも十分考えましょう。

結構ルースなプレイヤーだと、弱いハンドで参加していることも多く、Aが1枚あるだけでもかなりいい勝負が出来ます。

ただ逆に上手でタイトなプレイヤーの場合は、本当に強いハンドが出てきてしまう確率も高くなるので、そこそこなハンドは全てフォールドでも良いです。

ジリジリとチップは減っていきますが、トーナメントでは投げやりにならず、しっかりチャンスを待つことも大事だということ、オールインはここぞという場面で使いましょう。