ポーカーにおける「レーキ(手数料)」の仕組みと損になるパターン
カジノやオンラインポーカーなど、本場では必ず運営側、ハウス側が貰う利益が発生します。
チップをやり取りする中で、その何%かを支払うことが一般的で、それがプレイヤーにどのような影響があるのでしょうか?
今回こちらでは主催者側がとる手数料や場代の仕組み、支払い形などを詳しく解説していきます。
ポーカーはチップをいかに増やすかを考えるゲームですので、獲得できるチップ数に関わることは必ず理解しておきましょう。
レーキ(Rake)とは?
レーキ(RAKE)とは、ハウス側(カジノ、胴元、運営)が受け取る手数料のことです。
プレイする環境によって異なりますが、1ゲームごとのポットから手数料を取る「ポットレーキ」や、プレイ時間により決められた手数料を取る「タイムレーキ」などがあります。
その中でも一般的なレーキのシステムとして、獲得するPOT額の5%が手数料として引かれるパターンが多いですね。
仮に$20(10BB)のPOTを獲得した場合には、$1(0.5BB)が手数料としてディーラーが徴収、残りの$19が勝ち分となる仕組みです。
このパーセンテージはプレイする環境により変わる可能性がありますし、当然獲得できるチップ量が減るのであれば、戦い方も変わってきます。
あらかじめ自分がプレイする環境にレーキがあるのか、確認してから遊ぶようにしましょう。
ちなみにポットレーキが発生するのは、多くの場合フロップ以降へ進んだ場合で、プリフロップ時点ではかからないことがほとんど。
例えば自分が3BBのレイズで全員フォールド、この場合ブラインドの1.5BBを獲得と自分の3BBがそのまま手元に返ってくる仕組みです。
レーキが存在する理由
このレーキ、手数料が存在する理由ですが、もちろん運営側が利益を得るために採用されるシステムでないとやっていけないでしょう。
慈善事業ではないので、ポーカールームの提供、オンラインで対戦できる環境の提供をしているわけですから、プレイヤーから手数料を貰わないと運営できないことは当然ですね。
トーナメントの場合は、あらかじめ支払われる参加費、大人数な場合は結構な額集まりますから、その中から手数料をあらかじめ差し引いて賞金として還元される仕組みです。
ですのでトーナメントでのチップやり取りではレーキは発生しませんので、覚えておきましょう。
このレーキが発生するパターンは海外でのキャッシュゲーム、そして国内だとリングゲームがメインの考え方となります。
海外のカジノでは、自分の持っている現金をチップに買えて戦うため、最初にチップを購入した時点では、カジノ側に一切お金が入りません。
ですのでどこで儲けを出すかというと、プレイヤー同士がやり取りする実際のテーブルにて勝ち分から少しずつ貰うようにしているわけですね。
レーキは獲得したPOTから勝手に引かれますが、カジノでは大きなPOTを獲得した場合は$1などのチップをディーラーに別途渡すこともあるようですので、実質さらに勝ち分は減ってしまうことは知っておくべきです。
国内のアミューズメントポーカーのリングゲームでは、レーキを取っているところは少数派だと思いますが、アミューズの場合、そもそもチップを買われるだけで利益ですからね。
ゲーセンのメダルを購入するイメージですが、それだけで十分利益が出るので、わざわざポットレーキを採用することは少ない印象です。
レーキキャップの重要性
このレーキでもう一つ重要な仕組みとして、レーキキャップ(RakeCap)の存在で、取られる手数料の上限という意味をもち、これが決められているか否かで大きく変わってきます。
これはプレイヤーにとっては嬉しい配慮であり、POTがかなり大きくなってもこれだけしか貰いませんよという運営側の取り決めですね。
オールイン勝負など、POTがかなり大きく膨らんだ際に、一律で5%~10%などの手数料だと、せっかくの勝ち分がかなり減ってしまうので、プレイヤー側が圧倒的に損するのです。
ですのでレーキキャップが$5など決められている場合は、POTが$500まで膨らんだ場合でも5%の$25ではなく、$5だけで良いよということです。
・レーキが5%、レーキキャップが$5の場合
・$100のPOT獲得でレーキは$5
・$200のPOT獲得でも同じく$5
レーキバック(レキバ)の存在もある?
オンラインポーカー関係ではよく聞く用語ですが、レーキバックとはこれらの手数料を還元するシステムのことです。
これもどんな環境でプレイするのかにより変わりますが、例えばハンド数を多くこなしてレーキを沢山払っているプレイヤーには月間で1%をキャッシュバックするなどですね。
本場カジノの場合はレーキバックという制度よりも、各カジノで作成できるプレイヤーカードに、使った額に応じたポイント(コンプ)が貯まり様々なサービスを受けられます。
このように何かしらの特典がある状態があるので、それを含めてどのように収支がプラスになるのかも計算する必要があるのですね。
よく海外で実際にプレイされているプロポーカープレイヤーの話では、宿泊費や食費なども高くなり経費として考えるわけですが、コンプでタダになるなら経費が浮く考え方です。
いくらポーカーで勝ち越していても、トータル収支でプラスを目指すのであれば手数料や経費関係も把握することがプロとして最低限必要です。
運営側が採用しているキャンペーンのようなものですが、その額次第ではバカにならない程大きく、知らないと損することもあるのですね。
レーキ・レーキキャップ・レーキバック・特典など様々なことを把握してこそ、勝ち額を増やすことが出来るでしょう。
チョップではお互い損する場合あり
あなたのハンド | 相手のハンド |
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ボードのカード | |
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念のため言っておきますが、ボードで高い役が完成して、チョップ(引き分け)が濃厚な状態でオールインするとどうなるでしょうか?
レーキが少しでも発生するテーブルで、レーキキャップがない場合は、かなり損することになるので、絶対にやめましょう。
例えば上のような実際にはあり得ないですがボードでロイヤルフラッシュが完成した場合、どんなハンドでも必ずチョップですので、もうチップを賭ける必要はありません。
それまでにPOTに貯まったチップが半分に分けられるのですが、注意すべきことは引き分けでもしっかりレーキが取られること。
例えば$100がPOTにある状態でレーキが10%の場合、引き分けだと$10が差し引かれた$90、半分の$45がそれぞれプレイヤーに分けられます。
もしここで何故か相手が$500のオールインを打ってきた場合、この獲得できるPOTを失ってしまうので受けざるを得ないのですね。
そうするとPOT額は最終的に$1100まで膨らみ、レーキは$110が引かれ$990の半分、$495がそれぞれのプレイヤーに返還されます。
もうお気づきだと思いますが、$45お互いに利益となるはずが、お互い-$5になり圧倒的に損して、運営側に無駄な手数料を払う状態になってしまったのです。
もちろん自分が勝っていそうな状況、ストレート完成ボードで自分が上の数字を持っているなどであれば全然大きく打って問題ないでしょう。
ただチョップでもレーキを取られる環境では、その分の損失も考えた上でプレイすることをおすすめします。
可能な限りシステムは理解すること
無料のアプリでもランクマッチ、レートシステムなどを競うゲームは非常に多いです。
ポーカー全般はチップを奪い合うゲームで駆け引きも大事ですが、大前提としてどのレートや仕組みで戦っているのかを知ることが最優先です。
それにより戦略も変わってきますし、いくらポーカーが上手でも、この環境を理解していないと全く意味がありません。
何を目的として戦っているのか、それを達成するためにどのように立ち回れば良いのか考えることがゲームの面白さです。
ポーカー、テキサスホールデムだけでもトーナメントとリングゲームでは全く戦い方が違います。
慣れていたとしてもポーカーする環境により、しっかりと対応していくことが本当に強くなるために必要なことではないでしょうか。