珍しい局面でもしっかりプレイ!4BETPOTの戦い方・戦略

2022年12月19日

強いハンドが来た場合、プリフロップでしっかりとチップを上乗せすることがテキサスホールデムのセオリー。

プレミアハンド同士のぶつかり合いだと、プリフロップ時点でお互いにオールインまで発展することも全然あり得ることですね。

今回は誰かのレイズに対してリレイズ、そしてそのリレイズに対して更に上乗せする4BETが入る状況について詳しく解説していきます。

お互い本当に強いハンドしかありませんが、もし4BETPOT以上に発展した場合、どのような考えで戦うのか知っておくだけでも違うでしょう。

4BETまで発展する場面は?


まず前提として、テキサスホールデムではハンド2枚が配られ、参加するプリフロップの時点で勝負は始まっています。

むしろプリフロップの参加ハンド、どのポジションでレイズ、リレイズを選択するのか、ここが大きく間違っていると、フロップ以降で実力がないと勝ちにくくなると言ってもいいですね。

それほど大事ですし、初心者はまずプリフロップから学ぶことが強くなるための必須条件だと思っています。

そんなプリフロップで大事なことを例として挙げておきます。

プリフロップのアクション例

・リンプインせずオープンレイズが基本
・強いハンドはしっかり3BET(リレイズ)
・スタックが少ないとリレイズオールイン
・よほどのことが無い限り潜らない

BBと同額の1BBでコール参加するプレイヤーは多いですが、長期的にプラスを考えるのであれば、強いハンドでしっかりと2BB~3BB前後のレイズで入ったほうが良いですね。

そのオープンレイズに対して、かなり強いハンドであればコール止めではなく、しっかりと3倍~5倍くらいの3BETを返す。

そして4BETまで発展する状況とは、3BETが誰かしら打たれた状況で、さらに強いAA、KK、AKなどを持っていた場合に上乗せすることですね。

ブラフでライトに4BETすることもありますが、基本的にはお互いがかなり強い状況でない限り4BETPOTでフロップに進むことはなく、プリフロップ時点で4BETに対してフォールドされることも多いです。

4BETのサイズ・ハンド例


6人テーブル、100BB持ちのキャッシュゲームでUTGのオープンレイズに対してBTNが3BETを打った状況で見ていきましょう。

3BETに対してコールする選択肢もありますが、更に強いことを主張するためにUTGはチップを更に上乗せして4BETを返しました。

まずはこちらがBTNの3BETレンジ、赤い部分がレイズ、緑がコールなのでGTO通り考えるならば、参加する半分以上は3BETを打つことが推奨されます。

ここではそんな大きなミスにはならず、A5~A2などで絶対にライト3BETしなくても、コール参加することも間違いではありません。

3BETサイズは最低でも3倍以上~中途半端に2倍など打つ人もいますが、フォールドさせることにも価値が含まれているので、大きめに打つことをおすすめします。

逆にいきなりオールインなどは大き過ぎるので、環境により3倍~5倍の範囲内で少しずつ調整する形になります。

3BETを打たれたUTGの対応ですが、無理してコール・4BETをする必要は全くなく、全体で見ると青いフォールドするハンドが多く見られます。

赤い部分が4BETレンジになり、4BETする時点でかなり強いところしか残っていない状態。

ベットサイズは20BBということで、7.5BBに対してなので今回は2.5倍ほどの4BETが推奨されています。

4BETのサイズですが、POTが膨らみすぎると身動きが取れずオールインまで発展しやすくなるので、3BETよりは小さい2倍~2.5倍の範囲内が選ばれることが多いです。

ライト4BETはかなり少なめ?


4BETには本当に強いハンドでやることの他に、ちょっと弱めだけど強いハンドと混ぜてやるライト4BETの2種類に分かれます。

例えばA5s,KTs,KJsなど、めちゃくちゃ強いという印象よりも、負けてそうかもなぁ…という気持ちのほうが多くありませんか?

実際に低レート環境だとKハイ、A2~A5s、スーコネ系でライト3BETやライト4BETを打てるプレイヤーはかなり少ない印象です。

ですので4BETが飛んできた時点でポケットペア、強いAハイのいずれかしかない可能性があるので注意しましょう。

ただプレイヤーによってはかなり緩いハンドで4BETしてくる場合もありますが、そこはベットサイズに注目すると良いですね。

しっかりと2倍~2.5倍の4BETを打つ人には本物が多く、逆にいきなりオールインしてくる、サイズが3倍以上などの場合はローポケやAxsなど全然あります。

いずれにせよ4BETPOTになった時点でかなりチップが動くことになりますので、プリフロップのアクションでオールインまでいくべきなのか、相手プレイヤー次第でしっかり考えましょう。

4BETになること自体が少ないので、相手がどのようなパターンでやっているのか、例えばAA、KKでしか4BETしないようなタイトプレイヤーだとAKはフォールドも正しいとなりますね。

AKが滑った4BETPOT

あなたのハンド 相手のハンド
ボードのカード

今回は強いハンド同士のよくあるシチュエーション、あなたがUTGから打った4BETに対してBTNがコールしてフロップが開いた状態で考えていきましょう。

基本的に4BETに対してオールインまでする5BETはAA/KK/AKの3種類くらいしかないので、それ以外のペア、スーテッド系はコールすることが多いです。

まずは4BETを打った側、UTGの戦略ですが、小さく打つことが推奨されている場面になります。

25%か50%ベットのいずれかが選択されており、チェックで回す頻度はほとんどないと言えるでしょう。

AKの場合はバックドアフラッシュがない今回のA♦K♦は50%ベット多め、他は25%と頻度で半々くらいのベットサイズになっています。

いずれにせよフロップでベットに対して、BTNがコールした時点でPOT額が膨らみ過ぎている状態なので、ターンカード次第ではオールインも十分視野に入るでしょう。

50%ベットに対してBTNも意外と頑張ってコールするハンドは多く、AKのようなハンドでも打ってくることが多いのでノーヒットで即フォールドだと毎回負けてしまいますね。

QQはレイズを返す頻度もありますが、今回はコールしてターンに進んだ場合で見ていきます。

オールインは慎重に?

あなたのハンド 相手のハンド
ボードのカード

ターンは5、これでフラッシュもストレートも発展性がなくなり、TT・77・A5sなどがかなり強くなった状況です。

そして当然AKsは綺麗に滑ったままなので、果たしてここでブラフは継続するのでしょうか?

POTがここまでで80BB近く、お互いのバックスタックは60BBなのでオールインが多いと思いきや、意外と25%ベットorチェックになりました。

3BETPOTのときもそうですが、やはりお互いのハンドが強い同士のため慎重にベットすることも多いみたいです。

今回は強いオーバーペアなどと混ぜて25%ベットを継続して打った場合を見ていきましょう。

こちらも個人的には意外、レイズを返す頻度はほとんどなく一部で諦めフォールドするほか、ペア系は全部コール推奨ですね。

3BETPOTでは降ろせるところが結構あるため、コミットした状態だとオールインするハンドも増えるので、4BETPOTならではだと感じました。

リバーのラグにはオールイン

あなたのハンド 相手のハンド
ボードのカード

最後リバーのカードで決着がつきましたが、POT120BBに対してお互いのスタックは40BB前後、打つなら全部入れる状況ですね。

あきらめてチェックすることもあるでしょうが、いずれにせよその場合は相手からのオールインが飛んでくるでしょう。

ラグが落ちたということは状況が変わっていないので、オールインされたとしても、BTN側の多くはコールが推奨されます。

GTOではこのようなプレイラインが推奨となりましたが、実践ではかなり激しくなることが多いと予想されます。

個人的にも様々な局面をプレイしてきましたが、4BETPOTでリバーまで行ったことが稀なので今回は検証してみました。

どこかでオールイン入ることがほとんど


リバーまでお互いがオールインせず進んだシチュエーションを見ていきましたが、現実的にはどこかでもうオールインになってます。

特に低レート環境や、ブラインドがどんどん上昇するトーナメントの場合などは強いハンドはガンガンぶつけた方がお得ですからね。

それが理由で4BET以上が飛んでくるプリフロップ、またフロップ以降のオールインにはバリューが多めな傾向があると言えるでしょう。

難しいと何も考えずオールインした方がいい、特にバックスタックが少なくなると、そのような傾向のプレイヤーも多いです。

お互いが均衡したレンジ同士の戦いなど、オンラインの高レート以外ではあまりないことなので、あくまで今回のハンド例なども一例です。

このようにGTOWizardの推奨にあわせて解説をしましたが、実際のところ相手がペア以上でしかコールしない場合、ターン以降はチェックでも良いですからね。

逆にオールインしてほぼノーヒットやローポケが降りてくれるなら大きめに入れることも間違いではなくなるでしょう。

特にチップが大きく動く状態だからこそ、最大限相手がどのようなハンドで参加しているのか、どう打つと相手からチップを取れるのかしっかり考えてプレイすることをおすすめします。

最後に他の局面も簡単に紹介


たった1つの局面だけでは特に4BETPOTは正解があると言えないので、最後に軽く他のボードの場合どう動くのかも軽く見ていきます。

こちらでは簡易的に推奨を調べやすい「WASM Postflop」を使い、ボードを変更して見比べたので参考までに。

Aハイボード


AやKが落ちたレインボーボードだと、圧倒的に4bet打った側に強さがあるため、広く安く打つことが推奨されています。

4BETコールした側はペアなどが多いものの、セットやドローがない限り、ついていくことはそれでも難しいでしょう。

ブロードウェイボード


ブロードウェイはAや絵札多めのボード、一方的にレイザー側が有利で強く打っても相手が降りてくれやすい状態ですね。

3BETPOTなどでも同じですが、ミドルポケットでコールするプレイヤーが多い環境だと、小さい33%よりもう少し攻めた50%ベットの頻度も増えてきます。

ウェットボード


結構プレイが難しくなる全てマークが同じウェットボードですが、多くの場合はCBを打たずチェックで回すことが推奨される場面です。

ですがこちらの局面ではブロードウェイと同様にほぼ打っていくこと、すでにPOT額が膨らんでいるための選択肢かもしれません。

ローコネクトボード


最後はローコネクトボードで、ここで初めてのチェックレンジが出てきました。

このようなボードでAK滑りチェックをするなら、同様にAAなどでもチェックを選ぶようにしましょう。

以上これが絶対に正解でもないですし、マークの違いだけでもどのようにアクションするのかは変わってきます。

何度もお伝えしていきますが、環境とプレイヤー次第でしっかり相手のハンドや後のプレイを読んでから戦っていくことをおすすめします。